またもビッグ就職チャンス到来!コロナ後のバンクーバー・モントリオールCG業界の超人手不足について

  • 2022年6月13日
  • 2022年6月13日
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みなさん、こんにちは!今日は前々からブログで注目もしていた、カナダ、バンクーバーまたモントリオールのCG業界の人手不足についてお話して行きます。タイミングによって差は大きいですが、昨年の記事にも書いてますが、今年そして来年もバンクーバーのCG業界は大きな人手不足となり、海外転職を目指す人や留学生にとってはとても良いニュースとなっています。特に今年はシーグラフ・バンクーバーもありバンクーバーでの業界の盛り上がりは必須です。

全体の人手不足の経緯について

(コロナにより、世界は大きく変わったが、VFXは進歩するのだろうか。)

昨年の記事でもお伝えしている通り、VFX業界に限った事では無く全体的に人手不足な状況が続いているが、要因としてはコロナから状況がだんだんと戻って来た事により急速な仕事の再開が大きな理由になります。

業種によっても様々ですが、昨年などは仕事の契約をしただけで10万プレゼントなど全ての業種で大変だった状況でした。コロナにより退職者が予想以上に早く退職した事や、移民が増えないなどの理由など様々な要因が重なってしまいました。インターナショナルを多く採用するグーグルやアップルなどのアメリカの大手IT企業と同じく、VFX・CG会社も大きな打撃を受けました。

各社VFXスタジオの現在の状況

(採用のリクルーターは大忙し、とにかく誰か見つけろ!と言う雰囲気に。)

昨年はなんとか現状いるクルーだけで何とかした状況だったが、それでも各社からの悲鳴は続いていました。特に純粋なアーティストがかなり不足している状況で、今年になってからはCG映画業界はまさに青田買いのような状況になっており、まだ現時点では各スタジオとも忙しくないものの、忙しくなりはじめる9月からの本格稼働時期に向けて既に採用戦争がかなり前から起こっている状況にあります。

人が全然いない状況の中でさらに、Wetaデジタルのバンクーバーでの支社設立ディズニースタジオのオープンAnimalLogicの300人を新たに採用するスタジオの設立など、各社の人事部門はとんでもない状況になっています。今年は人手が居ないと言う悲しい理由で、最悪のケースでは仕事を受けられないVFXスタジオがそこら中に増えてしまう事になります。

バンクーバーとモントリオールのバランス

(冬はマイナス20度となるモントリオール、意外と町は大きい)

ここに関しては業界的にとても面白い流れになっている。今まではモントリオールの税制優遇制度の事もありモントリオールに仕事が奪われていたと言うような流れがあったのだが、コロナによって業界から一時的にも人が去った事が大きく、現状だけでは今までの流れが一気に逆転しています。

各スタジオとも人材採用合戦が勃発している中で、バンクーバーとモントリオールであれば圧倒的にバンクーバーでの方が採用がしやすい状況で、モントリオールに居たアーティストもバンクーバーに流れてきており、モントリオールは人材的にかなり不足している状況になっています。業界的にも人手不足の中で土地的にも移動がしやすいバンクーバーが圧倒的に有利な状況となり、今年のVFX生産はモントリオールはかなり下がってしまう事が予想されます。

VFX/CG専門学校の就職率が100%

(普段は難しい海外での就職が、今年はVery Easyに、やっぱりこういう所は運の要素が大きい)

通常であればハリウッド業界を目指す学生にとって、一番大変な就職なのですが、今年はまさにジャックポットと言う状況になっていまして、学校のクラスによっては卒業生が100%全員がCGスタジオに就職出来たと言う事になっています。バンクーバーのCG名門校と言えば今では、VanartsとLostBoysの2つになりますが、両校も今年の卒業生の就職率や来年の就職率はかつてないほど高くなると発表しています。
参考 Vanartsの就職記事 https://www.vanarts.com/news-article/vfx-3d-animation-industry-growing-fast/

昨年コロナの状況で留学した生徒は大変な苦労の状況でしたが、思いもよらないチャンスに当たったと言えるのではないでしょうか。

今年のシーグラフの採用イベントは誰でも就職出来そう

(年に一回のCGの祭典、今年はどんな技術が出て来るのでしょうか。)

さて今年のCGの祭典シーグラフは、なんとバンクーバーで開催されます。2011年以降バンクーバーでのCG産業が盛んになってから、たまにシーグラフがバンクーバーで開催されるのですが、今年は4回目の開催になります。毎年開かれるCGのお祭りだが、コロナの規制もかなり緩和されており、アメリカでも入国義務付けの「新型コロナ陰性証明」が撤廃されるなど、今年はかなりの盛り上がりが予想されます。

シーグラフの時期は大きなパーティーなども開催されるので今年は期待も高いが、世界中からCGアーティストが集まる中で、各スタジオが採用イベントを行うジョブフェアーと言うのがシーグラフ中は開催されます。各スタジオが採用ブースを出して、そこで採用活動を行うイベントなのですが、リクルーター人事の人間と直接会える事や、スーパーバイザーがその場で意見をくれるなど、採用する側もされる側にとっては大きなイベントとなります。今年は上記で書いたように人手不足のスタジオのなか、ジョブフェアーはまさにスタジオ同士の人の取り合い、過酷な状況となる事になりますが、アーティストにとってはとても良い状況になるかと思います。

今年もバンクーバーVFXツアーを開催します!

今年はシーグラフと合わせたVFX/CGスタジオ訪問、現地日本人CGアーティストとの交流会、海外就職・転職講演会、そしてバンクーバーの観光ツアーもセットなどのいつも通りのバンクーバーVFXツアーを開催します!シーグラフに来られる方は是非こちらも見て頂きたいと思います。例年は年に2回ほど開催しておりましたが、コロナ後からは初のツアー開催となります!詳細はこちらから!また過去の記事レポートなども是非ご覧下さい!

それでは、現在の人手不足の状況をレポートしてみました。個別にさらに深く解説出来る所は別記事でさらに今後紹介して行きたいと思います。

今後も不定期ですが、このような現地の最新情報をTwitterやブログを通じて発信していきたいと思いますので、最新情報など、ぜひTwitterのフォローもよろしくお願いいたします。