前回インタビューさせていただいた時は、VanArtsの3D Animationコースに在籍していた小島さん。今回は、VanArtsを卒業後、現地のスタジオでアニメーターとして活躍する小島さんに就職されてから感じたことを中心に、インタビューを行いました。
これから留学や現地就職を目指される皆さんにとっても興味深い内容になっていますので、ぜひご覧になってみてください。
それでは、早速インタビュー本番へ。
- 1 Q. 現在のスタジオ名、ポジション、簡単な業務内容を教えてください
- 2 Q. VanArts卒業後、就職活動をどのようにしていたか具体的に教えてください
- 3 Q. 今振り返って、就職活動でうまくいった点と、もっとこうしておけば良かった点があれば教えてください
- 4 Q. 実際の面接ではどのようなことを聞かれましたか?覚えている範囲で箇条書きで構わないので教えてください
- 5 Q. 実際に海外のCGスタジオで働かれてみて、気に入っている点、ちょっと改善してもらいたい点があれば教えてください
- 6 Q. VanArtsで学んだ知識や経験は、実際の職場でどのように生かされていますか?
- 7 Q. 実際に海外就職された先輩として、これから海外就職を目指そうとしている方(学生さんも含めて)に何か役に立つアドバイスがあればお願いします
Q. 現在のスタジオ名、ポジション、簡単な業務内容を教えてください
現在はEncore VFX でジュニアアニメーターとして働いています。
基本的にはNetflixなどで放映されるTVドラマのVFXを制作しています。
特殊な点としてEncoreはMethod studiosと同じ建物で親会社が同じなのでヘルプとして長編映画にも関われるチャンスがあることです。
Q. VanArts卒業後、就職活動をどのようにしていたか具体的に教えてください
就職活動はとてもシンプルで良いデモリールを作ってスタジオにアプライするだけです。
応募は各スタジオのウェブサイトにあるキャリアページを使ったり、直接リクルーターにデモリールを送ったりしました。
就活に必要なレジュメやカバーレターは学校の先生や英語ネイティブの友達に添削してもらいました。
ジョブボードと呼ばれる、現在アーティストを募集している会社をまとめたページがあるのですが、それは毎日確認してました。
そに他にもLinkedInや年に3度ほどあるジョブフェアーで常に募集状況を確認しつつ、応募しては待つの繰り返しでした。
Q. 今振り返って、就職活動でうまくいった点と、もっとこうしておけば良かった点があれば教えてください
とにかく応募しまくることですね。
あとはジョブフェアーなどでリクルーターやアーティストと仲良くなってコネクションを築くのもプラスになります。
ただ結局はデモリールのクオリティとタイミングが大事だと思います。
メールを送るタイミングは平日の午前中、リクルーターが働いている時間に送る方がいいと思います。
Q. 実際の面接ではどのようなことを聞かれましたか?覚えている範囲で箇条書きで構わないので教えてください
面接はスタジオごとに雰囲気が大きく変わります。
デパートメントのトップ3人と話すこともあればVFXスーパバイザーと一対一で話したり、電話だけのスタジオもあります。
質問は基本的に自己紹介とデモリールのショットの説明がメインです。
他にはビザの状況や経験年数などの事務的な質問でした。
Q. 実際に海外のCGスタジオで働かれてみて、気に入っている点、ちょっと改善してもらいたい点があれば教えてください
気に入ってる点は、1人のアーティストとしてちゃんと認めてくれること、出来るだけ最大限のパフォーマンスを発揮できるように締め切りもこちらが思う必要な時間を伝えられること。
後はシリアルがいつでも食べれるので朝食には困らないことと各週の金曜にビールが出るのが最高です。
改善してもらいたい点は今のところ特にないですが、強いて言うならトイレが少ないことぐらいですかね。
Q. VanArtsで学んだ知識や経験は、実際の職場でどのように生かされていますか?
アニメーションに関しては、もちろん学んだことをそのまま活用するだけなので、特にどうということはありません。
ただコミュニケーションの部分で一年間学校でクラスメートと接してきたことはとても良い経験だったと思っています。
Q. 実際に海外就職された先輩として、これから海外就職を目指そうとしている方(学生さんも含めて)に何か役に立つアドバイスがあればお願いします
学校に入る余裕のある方はコミュニケーションの面でも、今後のビザの面でも入って損は無いと思います。
海外に行きたいと思っている方をツイッターなどで見かけますが、1つもったいないのは日本以外で働くことを過大に評価して尻込みしてしまうことです。
カナダのスタジオは本当にインターナショナルで出身がどこであれ1人のアーティストには変わりありません。スキルだけなら負けてないと思うので自信をもって海外に出れば良いと思います。
仕事が決まらなかった時期もあり日本に戻ることも一度考えましたが結果的に今はこうしてビッグタイトルにも関わることができています。
とりあえず来れば良いなんて無責任なことは言いませんが、行き当たりばったりな性格の自分でもとりあえずここまでは来れました。それが少しでも海外を目指している方の後押しになればと思います。
これから海外のCG専門学校に入学を検討されている方や現地で就職を目指される方は、ぜひ参考にしてみてください。
小島さんには、在学中にもインタビューをさせていただいておりますので、在学中のインタビュー記事も合わせてご覧になってみてください。
これからも不定期ですが、現地での生徒さんインタビュー、現地で活躍するアーティストの方のインタビューをお届けしていきたいと思います!