
皆さん、こんにちは!
本日は、今年の秋に開催された「バンクーバーVFX/CG現地体験会」のレポートをお届けいたします。
こちらの記事を読んでくださった方が、イベントの疑似体験ができるように、できるだけ詳細にレポートしていきたいと思います。
本体験会は、以下のような方を対象に、バンクーバーで開催しているイベントになります。来年はバンクーバーでSIGGRAPHが開催されるため、SIGGRAPH 2025開催と同じ時期に体験会を開催する予定です。興味のある方は、ぜひ今回のレポート記事を読んで、参加したいとなったら、ぜひTeamoveのXでの告知、もしくは、こちらのブログ記事の告知をお待ちください!
- 将来、ハリウッド映画を仕事にしたい人
- 海外のVFX/CG業界で働いてみたい人
- VFX/CG留学を検討している人
- 現役の海外アーティストと交流・コネクションを作りたい人
- 海外のスタジオ体験や実際に働いている環境を体験してみたい人
- 海外のVFX/CG専門学校を見学、体験してみたい人
- バンクーバーの生活環境、観光も楽しみたい人
期間はだいたい1週間弱で、期間中は、下記のようなさまざまな体験イベントをご用意しています。
- ハリウッドVFX/CGスタジオ見学・体験
- 海外の有名VFX/CG専門学校見学・体験
- 現役アーティストが複数参加するアーティストDAY
- アーティストによる作品レビュー会・就職アドバイス
- 海外経験者による留学・ビザセミナー
- 海外アーティストが参加するカジュアルディナー
- バンクーバー観光
個々の体験については、下記の詳細レポートをぜひご覧ください。それではレポートにいってみましょう!
初日(バンクーバー到着・ウェルカムディナー)
初日は、バンクーバー空港名物の2体の彫刻像と弊社スタッフが、空港の出口にてお出迎え!

空港からは、各自の宿泊先へ、スタッフがご案内しますので、海外がはじめての方でも安心して参加できます。多く方が、今回もエアビーを活用しての宿泊となりました。
はじめての海外の方も多く参加されたため、弊社スタッフが手分けをして、宿泊先まで同行させていただきました。このようにはじめて海外の方でも空港からの行き方、集合場所までの行き方をスタッフが同行しながら丁寧に説明しますので、安心して参加いただける環境が整っています。

宿泊先でゆっくりしたら、初日の夜は、参加者の皆様が交流できるように、ウェルカムディナーを開催!

ここは、日本食ではなく、カナダらしい活気のある「Red Robin」で、日本ではあまりお目にかかることのないハンバーガーを食べながら、参加者同士の交流を深めました♪

日本では、なかなか見つからない、同じ志を持った仲間がたくさん参加しているので、すぐに意気投合して会話が盛り上がっていましたね!
2日目(スタジオ見学体験・専門学校見学体験)
2日目の午前中は、スタジオ見学1社目となるDNEGを訪問してきました。
DNEGは、ヨーロッパ最大の映画のVFX制作会社なので、皆さんもご存知でしょう。
私も個人的に好きな映画を多数手がけており、「インセプション」、「インターステラー」、「エクス・マキナ」、「ブレードランナー2049」、「ファースト・マン」、「TENET テネット」、「DUNE/デューン 砂の惑星」の映画制作においてアカデミー視覚効果賞を受賞しています。
当日は、HR部門のメンバー2名と、CG部門のトップである、Chrisさんでスタジオツアーを企画してくれました。
流れとしては、
- 美味しいポップコーンを食べながらのシアターでのプレゼンテーション(映画館で映画を見るような感じで)
- ちょっとした景品つきのクイズ
- Q&Aセッション
- DNEGスタジオ内ツアー
- 最後にお土産と写真撮影
本当にスタッフ総出で、楽しいツアーを提供してくださいました!DNEGチームの皆様、本当に感謝です!
これまで手掛けてきた作品、最新の作品、それぞれの作品のエピソードや裏話、さらにはツアーに参加した人へ向けての就職のTipsまで提供してくださり、本当に楽しくも有意義なツアーに仕上げてくれました。


ランチの場所は、サイエンスワールドやスタジアム、カジノが見えるクリーク沿いのエリアにて、レストランやカフェも複数あり、それぞれの好みでお店を選んでいました♪
DNEGの見学後は、ランチタイム!


午後からは、日本人の卒業生を最も多く輩出しているVFX/CG専門学校の「VanArts (Vancouver Institute of Media Arts)」のキャンパス見学です。

キャンパス見学では、Admission担当のKenさんが、キャンパスツアーを実施後、Vanartsのプレゼンテーションを実施してくれました。お部屋には、VanartsのオリジナルTシャツ他、遊びで使えるフリスビーなど、プレゼントもたくさん用意していただきました。
Kenさん、本当にありがとうございました!
プレゼンテーションの中では、VanArtsの紹介はもちろんのこと、卒業生したばかりの生徒さんの作品をそれぞれの学科ごとに見せていただく機会があり、参加者の皆さんも海外の専門学校の卒業生がどのぐらいのレベルにあるのかを確認できる良い機会になったと思います。
VanArtsのようなVFX/CG専門学校は、現地にも私立、公立を含めていくつかあり、それぞれの学校がそれぞれの強みを持っています。そのため、学校や学科選びは、とても大切になってきますので、VFX/CG留学を検討されている方は、ぜひ検討段階でご相談いただければと思います。せっかくの高い学費を払って留学するので、選択ミスが起きないように、私達がしっかりとサポートさせていただきます。

キャンパス見学後は、現在Vanartsで学んでいる日本人の学生とQ&Aセッションを実施しました。現役生の方から、生の声を聞くことができ、これから留学を考えている方にとって、とても良い機会になりました。
ご協力してくださった、現役生の皆様、ありがとうございました!
3日目(スタジオ見学体験2社・アーティストディナー)
3日目の午前中は、アニメーションスタジオ「Titmouse」のスタジオ見学体験です。
Titmouseは、1999年に設立されたアメリカのアニメーションスタジオで本社はロサンゼルスにあります。ロサンゼルス、ニューヨーク、バンクーバーで、テレビ番組、長編映画、ミュージックビデオ、コマーシャルなどを制作しています。
700人以上のスタッフがいて、ライター、プロデューサー、ディレクター、ストーリーボードアーティスト、アニメーター、コンポジター、編集者を抱えており、最先端のサウンドスタジオでは、テレビ番組、映画、コマーシャル作品、ブランドやデジタルコンテンツなどを扱っています。手掛けた作品には、アングリーバード、ポケモン、スパイダーマンなど。
当日は、スタジオマネージャーのエレーナさんが、スタジオ内ツアーを担当してくださり、最後にはアニメーション部門のトップの方が、プレゼンテーションとQ&Aセッションを実施してくれました。

そして、午後からは、Sony Pictures Imageworksの本社へのスタジオ見学です。

Sony Pictures Imageworksの本社は、2010年にバンクーバーの中心地にオープンしました。それからバンクーバーには、大小多くのスタジオが集まっており、今では名前を聞いたことがある有名なスタジオは、ほとんどがバンクーバーに支社なり、スタジオなりをオープンしている状況です。
話は少し脱線しますが、バンクーバーには、CG関連のスタジオだけでなく、IT関連の有名な会社も多く支社をオープンしてきています。Microsoft、Meta、Amazon、Apple、Salesforceなどなど、誰もが知る企業のオフィスが中心地に集まっています。
話をSonyに戻しまして、Sony Pictures Imageworksの本社見学では、トレーニング部門のトップ、グレッグさんが
- スタジオ内ツアー
- シアターでのプレゼンテーション&デモ
- Q&Aセッション
という流れでツアーを実施してくださいました。
実際にSonyで使っているソフトやプラグインなどを実演形式で紹介してくれました。一人ひとり実際の画面で動きを確認することができ、どのようなアプローチや心構えで仕事をしているか、実際のフローはどうなっているのかなど、丁寧に説明していただきました。
今回の参加者にも、Sonyの手掛けている作品のファンも多く、将来Sonyで働くための心構えを含めて、担当していただいたグレッグさんから、とても有益な情報を提供していただきました。
最後は、スパイダーマンの大きな壁画の前で記念撮影!

Sonyの見学終了後は、アーティストカジュアルディナーまで時間がありましたので、各自、自由行動。観光したり、お土産をみたり、思い思いに過ごしました。
そして、夜は、現地バンクーバーで活躍中のアーティストさんと一緒にカジュアルディナー!
お仕事終わりにも関わらず、多くのアーティストが参加してくださいました。この場を借りて、アーティストの皆様に御礼申し上げます!(Special Thanks to Environment Generalist Kaori at Sony Pictures Imageworks, Junior Generalist Tomoe at ILM, Senior FXTD Tomohiro at WetaFX, Senior Animator Takuya at ICON Creative, Senior Compositor Kazumasa at Mr.Wolf)


カジュアルディナーが始まる前は、参加者もアーティストも少し緊張気味でしたが、料理とビールが運ばれてくるころには、リラックスした雰囲気で、会話を楽しんでいました。今回は女性アーティストも複数参加してくださいました、参加者も女性の方が多かったので、ちょうど女性同士楽しい会話がはずんでいましたし、真剣に自分の作品をレビューしてもらっている人も今回は多かった印象です。

予定よりも遅い終了となるぐらい、ディナー会が盛り上がりすぎて、日本でいうところの終電間際になってしまいました♪
4日目(CG専門学校見学体験2校)
4日目の午前中は、私立のVFX/CG専門学校では、バンクーバーで最大規模を誇るVFS (Vancouver Film School)のキャンパス見学です。

VFSの特徴としては、学費も高い分、設備や環境面がすぐれており、また生徒も多く、世界中から留学生が集まっているところが挙げられます。
当日は、International Admission担当のKihaさんを中心にキャンパスツアーを実施していただきました。キャンパス内にモーキャプのスタジオや北米最大となるグリーンルームがあり、学校というよりは、スタジオなみの設備に皆さんびっくりでした!

そして、私もこれまで見学時に中に入れなかったモーキャプのスタジオにも潜入することができました!

VFSの見学後は、見学後は、ランチタイムです♪
シーバスに乗ってノースバンクーバーにあるマーケットへ

ランチの場所は、ノースバンクーバーにあるシーバスのりばから、徒歩ですぐ。ロンズデール・キー・マーケットです。ここのマーケットは、フレッシュなものがたくさん、地元ならではの工芸品、食べ物、飲み物があり、それぞれの好みでお店を選んでいました♪ちなみに、私の個人的なおすすめは、クラムチャウダーやチキンベースのスープが売っているところです!ぜひお試しあれ!


ランチ後は、ダウンタウンに戻って、私立のVFX/CG専門学校では、就職率なんと!100%を誇る専門学校「Lost Boys」の見学へ。

Lost Boysは、エフェクト、もしくは、コンポジット、この2つに特化したコースを用意している超専門特化の学校です。実践的なカリキュラム、授業方式を採用しており、就職率は抜群に高い(就職率100%)のが特徴です。
エフェクトを極めていきたい、コンポジット極めていきたい、そんなあなたにはぴったりの学校になっています。

プレゼンテーションでは、Lost BoysのトップのRiaさん、それからトップラクスの講師陣の皆さんが、学校のフィロソフィー、カリキュラム、学校で体験できること、学科の選び方など、本当に真剣かつ熱意のあるお話をしてくださいました。なぜLost Boysがすごいと言われているのか、改めて、関わっている人の情熱、知識、経験に圧倒されました。

5日目(観光・アーティストDAY・アーティストディナー)
5日目の午前中は、自由時間です!
バンクーバーにもだいぶ慣れてきましたので、参加者同士などで、それぞれ観光をしたり、お土産を買ったり、思い思いに自由時間を満喫していただきました。



午後からは、待ちに待った「アーティストDAY」です。
アーティストDAYでは、
- 海外VFX/CG業界就職のためのセミナー、お役立ち情報、Tips
- 海外経験者によるCG留学やビザの最新情報、Tips
- 面接、デモリール、レジュメ、応募方法のアドバイス、注意点
- 作品レビュー会
- アーティストと1対1でお話する機会
など、盛りだくさんの内容をお届けしました。

このアーティストDAYは、バンクーバー体験会のハイライトの1つでもあり、これから海外CG留学、海外就職を目指す参加者にとっては、本当に貴重な体験になったかと思います。なかなか普段の情報収集では、得られない、現地で働いているからこそわかる貴重な体験、情報をシェアしてくださったのも1つでしょう。




皆さんの先を走っているアーティストの皆さんから直接、経験に基づいたお話しを聞けたり、ご自身の現状をももとにアドバイスをもらえたり、今後の道標となる機会になりました。
このアーティストDAYには、ILMをはじめとした皆さんが知っている有名スタジオで、現役で活躍しているアーティストさんが、5名参加してくださり、ご自身の経験から貴重なお話を参加者の皆様にお伝えしていただきました。
また夜のディナーにももう1名参加してくださり、合計6名のアーティストの皆さんにご協力いただきました。アーティストの皆さん、本当にありがとうございました!(Special Thanks to Senior Generalist Masashi at ILM, Senior FXTD Shota at ILM, Senior 3D Animator Yu at ICON Creative, Hardsurface Modeler Yuji at Image Engine, CG Supervisor Taka at CoSA)
最後は全員で記念の1枚!

そして、最終日の夜も、アーティストとのカジュアルディナーを用意しました。




皆さん憧れのアーティストと直接話す機会や作品をみてもらう機会があり、興奮状態の方もいらっしゃいましたが、終始リラックスした雰囲気で、楽しんでいましたね。ここで出会ったアーティストの皆さんとは、日本に帰ってからも連絡をとったり、作品のアドバイスをもらったりしながら、その後、海外就職につなげた方も複数いらっしゃいます。ぜひ、今回体験会に参加して、つながったご縁をいかして、一緒に夢を叶えていきましょう!
帰国日(バンクーバー出発・帰国)
体験会もいよいよ帰国日になりました。
帰国日も弊社のスタッフが空港までお見送りさせていただきました。


せっかくバンクーバーに慣れてきたので、もう少し長く滞在したい!という参加者も多くいらっしゃいました。本体験会では、体験会が始まる数日前に到着される方もいらっしゃいましたし、延長して滞在される方も数名いらっしゃいましたので、ご自身の予定に合わせて、自由に滞在期間を調整することも可能です。
体験会に参加されて、同じ志をもって、共通点が見つかった方も多くいらっしゃいましたし、またせっかく仲良くなったので、もう少し滞在したかったという方も本当に多くいらっしゃいました。
過去の体験会参加者も、日本に戻ってからも交流を続けている方も多く、同じ目標を持っているとどこまでまた再会をしたり、海外でまたお会いする機会も出てくるでしょう。
皆様の海外挑戦をTeamoveスタッフ一同、心より応援しております!